ガイド

大切な日の前の美容医療のタイミング:結婚式や撮影の前、どの施術をいつ受けるべきか?

結婚式、婚約式、卒業式、大切な写真撮影の前に美容医療の施術を考える人が最もよくおかす誤りは、施術を最後の1週間に回してしまうことです。しかし、腫れと内出血がおさまり、結果が落ち着き、必要な場合に小さな修正ができるようにするには、時間が必要です。このガイドは、施術のグループごとの大まかな順序を示し、直前の時期に何を避けるべきかを説明します。ここに示す期間は一般的な情報です。あなたのスケジュールは、診察の後に医師が決めます。

美容医療の施術は、なぜ最後の1週間に回すべきではないのですか?

施術そのものは多くの場合、短時間で終わります。長くかかるのは、肌の回復と、結果が現れるまでです。大切な日の前に時間が必要な理由は四つあります。

  • 回復の経過:注射の後には腫れと内出血が、ピーリングやレーザーの後には赤み、かさぶた、皮むけがみられることがあります。これらがどのくらい続くかは人によって異なり、事前に確実に知ることはできません。
  • 結果が落ち着くこと:一部の施術は、効果がすぐには見られません。ボツリヌストキシンでは効果は数日のうちに始まり、はっきりするまでに時間がかかります。コラーゲンの生成に基づく施術では、変化は数か月のうちに現れます。
  • 初めて試すときの不確かさ:ある施術を初めて受ける場合、肌がどう反応するか、結果を気に入るかどうか、副作用が出るかどうかを、事前に知ることはできません。
  • 修正のための余裕:軽い左右差や、予想より弱い・強い効果などの場合に、医師が経過観察の診察を行い、必要であれば小さな修正をするための時間を残しておくべきです。

これらに、まれではあるものの時間を要する問題が加わります。施術後の口唇ヘルペスの再発、感染、長引く赤み、しみなどです。どれも頻繁に起こるものではありません。しかし、大切な日の数日前に現れると、取り戻すための時間が残りません。内出血と腫れの通常の経過は、「内出血と腫れ:美容医療の施術後、どのくらい続き、どうすれば軽くなり、いつ心配すべきか?」の記事で詳しく説明しています。

計画はどこから始めればよいですか?

スケジュールは、大切な日からさかのぼって組み立てましょう。最初の一歩は、施術ではなく診察です。診察では、大切な日の日付、その前にあるリハーサル、撮影、クナ・ゲジェスィ(kına gecesi、トルコで結婚式の前に行われるヘナの夜)などの途中の日程、そしてその後の休暇の予定を伝えてください。医師は、どの施術があなたに合っているか、どれがこのスケジュールに収まらないか、どれを大切な日の後に回すほうが適切かを評価します。

  • 期待は控えめに:大切な日の前の時期は、顔に大きな変化を試すのに適した時期ではありません。写真の中で、自分らしく写っていたいはずです。
  • 決めるための時間を自分に与えてください。保健機関は、美容医療の施術を決める前に考える時間を置くこと、面談の後に急いで決めないことをすすめています。
  • 以前に受けて結果に満足した施術を繰り返すことは、一度も試したことのない施術よりも結果を予測しやすくなります。それでも、時期は医師が決めます。
  • 複数の施術を考えている場合、順序と間隔は医師が計画します。異なる医療機関で施術を受けている場合は、それぞれにもう一方のことを伝えてください。

診察で医師に伝えること、薬とサプリメント、施術当日の準備は、「美容医療の施術前の準備:医師に伝えること、タイミング、施術当日」の記事にあります。ここでは繰り返しません。

どの施術を、どのくらい前に計画すべきですか?

次の表は、大まかな順序を示しています。どの施術のグループをより早く、どのグループを大切な日により近く計画できるかを示すものです。期間の一部は、皮膚科の学会の患者向け情報のページに基づいており、平均的な経過を述べています。あなたに当てはまる期間は、より長いことがあります。

施術のグループなぜ時間が必要か大まかな計画の目安
初めて試すあらゆる施術肌の反応、副作用、結果への満足度は事前にわかりません数か月前。大切な日の直前は、初めて試すのに適していません
深い・中等度の深さのケミカルピーリング回復は、中等度の深さでは通常7〜14日、深いピーリングでは14〜21日かかります。赤みは数か月続くことがあります数か月前。期間は医師が決めます
アブレイティブレーザーによる肌の再生通常、およそ1週間を自宅で過ごす回復期間があります。赤みはより長く続くことがあります数か月前
複数回の施術が必要なもの(非アブレイティブレーザー、浅いピーリング、レーザー脱毛、マイクロニードリング)結果は1回ではなく、数週間の間隔で行う数回の施術で現れます一連の施術は数か月前に始めます。最後の施術の日は医師が決めます
コラーゲン生成に基づく引き締め(焦点式超音波、ラジオ波)変化はゆっくり進みます。結果は通常、2〜6か月のうちにみられます数か月前
糸リフト最初の数日は腫れとつっぱり感があります。最終的な見た目になるまでに、通常数週間が必要です数週間から数か月前
ヒアルロン酸フィラー赤み、腫れ、内出血は通常7〜14日でおさまります。経過観察と修正のための時間も必要です数週間前。初めての場合はより早く
ボツリヌストキシン内出血ができた場合、およそ1週間続くことがあります。効果がはっきりするまでと、経過観察のための時間が必要です数週間前。初めての場合はより早く
浅い手入れと軽いピーリング赤みと皮むけは通常1〜7日続きます。その後さらに数日、皮むけがあることがあります以前に試して問題なく受けられたものであれば、医師が適切と判断する近さで

表の記述は指示ではありません。同じ施術でも、二人の人で経過が異なることがあります。肌タイプ、使用している薬、これまでの施術によって期間は変わります。正確な日程を示せるのは、あなたを診察する医師だけです。

それぞれの施術の回復の経過とリスクは、当サイトの各施術の記事で詳しく説明しています。唇は、腫れが目立ちやすい部位です。詳しくは「唇へのフィラー」の記事をご覧ください。

注射では何に注意すべきですか?

ボツリヌストキシンとフィラーの施術の後、ほとんどの人はすぐに日常生活に戻ります。しかし、『日常生活に戻ること』と『写真を撮れる状態であること』は、同じではありません。針を刺した箇所の小さな内出血でも、近くから撮った写真には写ることがあり、内出血ができるかどうかは事前にわかりません。丁寧に行われた施術の後でも、内出血はみられることがあります。

フィラーには、もう一つ理由があります。フィラー後の血管閉塞は、まれではあるものの緊急の状態で、症状は最初の数日に現れることがあります。そのため、フィラーを、医師に簡単に連絡できなくなる旅行や、忙しい予定の直前に入れないほうが安全です。警告サインは、「フィラー後、どんなときが緊急事態?血管閉塞とその他の警告サイン」の記事で説明しています。

また、フィラーを入れた部位の腫れや赤みは、感染症にかかった後、予防接種の後、歯科治療の後に再び現れることがあります。大切な日の前の数週間に歯科治療や予防接種の予定がある場合は、医師に伝えてください。

大切な日の前には、施術ではなく、回復と結果が落ち着くまでを予定に入れる必要があります。初めて試す施術をその日の直前に回さないこと、そしてスケジュールに収まらないものを後に延期することが、多くの場合、より適切な判断です。

Dr. Hamza GemiciDr. Hamza Gemici
Doktorclub メディカルディレクター · 美容医療に携わる医師

新婚旅行、日差し、フライトの予定は、施術にどう影響しますか?

  • 日差し:レーザーとピーリングの後に日光を浴びると、しみと傷跡のリスクが高まります。皮膚科の情報源は、中等度の深さのピーリングの後は肌が治るまで、深いピーリングの後は数か月にわたって、日光を完全に避けるようすすめています。結婚式の直後に日差しの強い場所での休暇を予定している場合、これらの施術は、ずっと前か、休暇の後に回します。
  • 日焼けした肌:日焼けして色が濃くなった肌や、赤く日焼けした肌には、レーザーは行いません。やけどと色の変化のリスクが高まります。大切な日のための日焼けとレーザーの施術を、同じ時期に詰め込まないでください。日焼けマシンにも同じリスクがあります。
  • 屋外:結婚式や撮影が屋外で日中に行われる場合、最近、皮膚をはがす施術を受けていると、当日の紫外線対策が難しくなります。
  • フライトと遠方への旅行:施術の直後に長い旅行に出ると、問題が起きたときに医師に連絡することが難しくなります。このテーマは、「美容医療のために国外へ行く人へ:経過観察、フライトの時期、安全のための質問」の記事で取り上げています。
  • 暑い環境:ハマム(トルコ式浴場)、サウナ、激しい運動は、一部の施術の後の最初の数日はすすめられません。ゲリン・ハマム(gelin hamamı、トルコで花嫁のために行われるハマムの集まり)などの予定がある場合は、その日付を医師に伝えてください。

施術後の日差し、メイク、運動、熱についての一般原則は、「美容医療の施術後のアフターケア:一般原則と注意すべきサイン」の記事にあります。

最後の1週間にしてはいけないことは何ですか?

  • これまで一度も受けたことのない施術を試さないでください。
  • ピーリング、レーザー、その他の皮膚をはがす施術を受けないでください。医師がはっきりと適切と判断しない限り、注射もこの週に回さないでください。
  • 新しいスキンケア製品、特にレチノイドや酸を含む製品を使い始めないでください。刺激、赤み、皮むけが起こることがあります。
  • ニキビや黒ずんだ毛穴をつぶさないでください。跡やかさぶたが残ることがあります。
  • 日焼けと日焼けマシンを避けてください。
  • 自宅、エステサロン、医療機関ではない場所で、注射や機器による施術を受けないでください。インターネットで購入した製品を自分で使わないでください。
  • 『直前でも間に合う』として提供される、診察なしにすすめられる施術には、慎重になってください。
  • 内出血を防ごうとして、処方薬を自己判断でやめないでください。

自分で行う処置のリスクは、「針なしフィラーペンと自宅での施術」の記事で説明しています。

間に合わなくなってしまったら、どうすればよいですか?

大切な日まであまり時間がない場合、多くの場合、最も安全な判断は、施術を大切な日の後に回すことです。このことを医師と率直に話し合ってください。どの施術がこの期間に収まらないか、どれなら待てるか、その日まで肌のために何ができるかを尋ねましょう。施術の延期をすすめる医師は、あなたに代わって、スケジュールと結果のことを考えているのです。

残り時間が短いときにできることは、多くの場合、シンプルです。肌が慣れているスキンケアを続けること、日光から肌を守ること、十分に眠ること、肌を刺激する新しい試みを避けることです。経験のある人によるメイクは、施術に伴うリスクなしに、小さな悩みをカバーできます。

施術の後に問題が起きたら、どうすればよいですか?

大切な日が近づく中で、予想外の腫れ、赤み、内出血が起きたら、コンシーラーなどで隠そうとする前に、医師に電話してください。部位に自己判断でクリーム、氷、マッサージ、薬を使わないでください。大切な日の慌ただしさを、受診を遅らせる理由にすべきではありません。

次の症状は待てません:112(トルコの救急番号。日本では119)に電話するか、最寄りの救急外来に行ってください

  • フィラーの後、皮膚が白くなる、網目状の紫がかった色、または冷たさとともに現れる激しい痛み
  • かすみ目、物が二重に見える、または視力の喪失
  • 息苦しさ、飲み込みにくさや話しにくさ、唇や舌の急速に強くなる腫れ
  • 顔の片側が下がる、話しにくさ、腕や脚の力が入らない
  • 発熱とともに急速に広がる赤み、激しい痛み、または分泌物

問題が起きたときにたどるべきステップは、「美容医療の施術後に合併症が起きたらどうすべきか?ステップごとのガイド」の記事にまとめています。

まとめ

大切な日の前の美容医療では、うまくいくかどうかを決めるのは、多くの場合、施術そのものではなくスケジュールです。早めに診察を受け、日程をもれなく伝え、初めて試す施術を大切な日の近くに入れず、最後の1週間は肌を休ませることにあててください。スケジュールに収まらない施術を後に回すことは、足りないことではなく、健全な判断です。

医師に聞きたい質問

  1. 大切な日の日付から考えて、この施術に十分な時間がありますか?
  2. この施術の後、腫れ、内出血、皮むけは通常どのくらい続きますか?私の場合、より長くなる可能性はありますか?
  3. 結果が落ち着くまでと、経過観察の診察のために、どのくらいの期間をみておくべきですか?
  4. 修正が必要になった場合、そのための時間は残りますか?
  5. この施術を受けるのは初めてです。大切な日の前に試すのは適切ですか?
  6. 複数の施術を考えています。どの順序で、どのくらいの間隔で行うべきですか?
  7. 結婚式の後、日差しの強い場所へ休暇に行きます。この施術に支障はありますか?
  8. 大切な日の前の最後の1週間に、何を避けるべきですか?
  9. 大切な日の近くに問題が起きた場合、どのように連絡できますか?

よくある質問

結婚式のどのくらい前にボツリヌストキシンを受けるべきですか?

すべての人に当てはまる一つの期間はありません。効果がはっきりするまで、内出血ができた場合にそれがおさまるまで、そして必要な場合の経過観察のために時間が必要なので、施術は通常、数週間前に計画されます。初めて受ける場合は、より早い日が選ばれます。正確な期間は医師が決めます。

結婚式の1週間前にフィラーを受けてもよいですか?

すすめられません。皮膚科の情報源は、フィラー後の赤み、腫れ、内出血は通常7〜14日でおさまるとしていますが、人によってはより長く続きます。また、経過観察と、必要な場合の修正のための時間が残りません。フィラーは通常、数週間前に計画されます。

大切な日の前に、初めての施術を試してもよいですか?

試すことはできますが、大切な日の近くではないほうがよいでしょう。肌がどう反応するか、結果を気に入るかどうかは、事前にわかりません。初めて試すなら、数か月前のほうが安全です。

レーザーとピーリングは、結婚式のどのくらい前に受けるべきですか?

施術の深さによって異なります。浅い施術では回復は日単位、中等度・深いピーリングとアブレイティブレーザーでは週単位で、赤みはより長く続くことがあります。複数回の施術が必要なものでは、一連の施術を数か月前に始めます。スケジュールは医師が決めます。

新婚旅行で日光を浴びる予定です。レーザーを受けられますか?

レーザーとピーリングの後、日光はしみと傷跡のリスクを高めます。日焼けした肌にもレーザーは行いません。そのため、これらの施術は通常、日差しの強い場所での休暇のずっと前か、その後に計画されます。休暇の日程を診察で伝えてください。

最後の1週間にフェイシャルケアを受けてもよいですか?

以前に試して、肌が問題なく受け入れた軽い施術については、医師が判断します。一度も試したことのないケア、ピーリング、製品にとって、最後の1週間は適した時期ではありません。

大切な日が近いのに内出血があります。何ができますか?

まず医師に電話してください。内出血が通常の経過かどうかは、医師が評価します。部位に自己判断で薬やマッサージを使わないでください。内出血は通常、自然におさまり、医師が適切と判断すれば、カバーメイクで隠すことができます。

医師から、施術を結婚式の後に回すようすすめられました。なぜですか?

多くの場合、理由は、残された時間が回復と結果が落ち着くのに足りないことです。延期することは、大切な日に腫れ、内出血、皮むけが残るリスクを負わないことを意味し、丁寧な医療のあらわれです。

出典

  1. Botulinum toxin therapy: FAQs — American Academy of Dermatology (AAD)
  2. Fillers: FAQs — American Academy of Dermatology (AAD)
  3. Chemical peels: FAQs — American Academy of Dermatology (AAD)
  4. Many ways to firm sagging skin — American Academy of Dermatology (AAD)
  5. Dermal Fillers (Soft Tissue Fillers) — U.S. Food and Drug Administration (FDA)
  6. Before you have a cosmetic procedure — NHS(英国), 2023
  7. Facial aesthetic injections in clinical practice: Pretreatment and posttreatment consensus recommendations to minimise adverse outcomes (Goodman GJ, Liew S, Callan P, Hart S). Australas J Dermatol 2020;61(3):217–225. PMID: 32201935 — Australasian Journal of Dermatology, 2020

美容医療専門家委員会

この記事のトルコ語原文は、Doktorclub美容医療専門家委員会の審査を受けています。本ページはその原文と照合して確認した翻訳であり、日本語を話す医師による審査はまだ受けていません。

WhatsAppで共有

関連記事

この内容は情報提供のみを目的としており、診察や医学的評価に代わるものではありません。ご自身の状況については医師にご相談ください。

このセクションには広告、スポンサーコンテンツ、価格は一切含まれていません。 編集方針